設計は構造物の構造を実際の
生産に必要かつ十分な程度に決定し、その結果を設計図、仕様書、取扱い説明書などとして表現する営為をいう。
「構造物」とは、狭義では機械、器具、装置、施設、プラントなどの工業製品であるが、広義には、任意の事物の構造を多少とも具体的に計画する営為はすべて設計とよばれうる(定年後の生活設計など)。
「構造」には、形状、寸法、材質で表現される具体的構造だけでなく、その前提になるプロセス(すなわち物質、エネルギー、情報の流れ方)の構造が含まれる(例をあげると、化学装置の設計はプロセス設計と装置設計に区分される、航空機の設計は空気力学的設計と狭義の構造設計に区分される、計測制御系の設計はどこで何をどのように測定、制御するかの決定で始まる、など)。
建築設計は建築物を建設するにあたって
その意図に即して構造、材料、工費などの計画をたて、図面その他の方法で明示する行為。
より一般的には、建築に限らず何かを企て、それを具体化する手続を考える行為を設計という。
建築の設計にはさまざまな内容が含まれ、見方により種々の表現があるが、通常、(1)対象別、(2)段階別、(3)手法別、(4)工法別などによって分類できる。
すなわち
(1)は単純に建物種別または用途別により事務所設計、学校設計などといって設計の対象を明らかにする分類であり、さらに建築物のある機能を対象にした構造設計、設備設計、また建築空間のある性能を対象にした音響設計、採光設計などが含まれる。
(2)では建築の生産過程に応じて一般に基本設計と実施設計に分けられ、さらに設計の局面展開に応じて略設計(フランス語でエスキスesquisse)、粗設計(スケッチデザインsketch design)、詳細設計(ディテールdetail)などのことばがある。
(3)は設計の仕方に関係するもので、設計者を決めるための競技設計、特命設計などがあり、設計の進め方として複数の設計者が共同して行う共同設計がある。
また設計のある手続を規格化したり、標準化した設計を規格設計とか標準設計などという。
そのほか最近ではコンピュータを使って自動的に設計することも実用化されており、計算機援用設計などとよばれ、通称CAD(キャド)(computer aided design)という。
(4)は、前項が設計そのものの手法の変化であるのに対し、工法などとの対応で分類できる設計をいう。